タウン情報誌 Cityかまがや103号 インタビュー

株式会社トゥルース 代表取締役 天野雅晴さん 「あきらめなければ、必ず道は開ける」


ぷろふぃーる 天野雅晴(あまの・まさはる)1970年松戸市生まれ。A型。高校中退後、見習いとして美容師を始める。国際理美容学校(通信)卒。スタイリスト、店長として活躍。27歳のとき柏でトゥルース1号店をスタッフ2名でオープン。今や従業員数400名、美容室23店舗、エステ2店舗、ネイル10店舗を持つ企業に成長、2012年3月本社を鎌ケ谷に移し、鎌ケ谷店オープン。

■ 本気に生きる ■

―鎌ケ谷にようこそという気持ちですが、町の印象は。
 静かでいいのですが、もっと活気があるといいですね。特に飲食業関係の店が少ないから、消費する場所がない。皆さんどこで飲んだり食べたりしているのですか。  この町でお金を落としてもらえば、納税額も増え、地域活性化に繋がっていきます。町を元気にするために、僕もお役に立ちたいと思っています。
―鎌ケ谷に本社を作ったのは何故ですか?
 今まで本社は柏でしたが、たまたまここが空いていたので買いました。すごく広いので、今までにないような店にしようと、夢が膨らんで、色々考えました。  働く女性たちのためには寮があると親御さんも安心するし、キッズルームがあると、子持ちの人でも働けます。誰でも勉強できるように研修センターを作り、美容技術のほかに接客の先生を呼んだりもしています。
―キッズルームはスタッフだけでなくお客さんの子どもも預かるんですよね。
 もちろんです。保育士が常駐し、カメラがついていますので、お客様も頭をやりながら、子どもの様子を見ることができます。
―美容師へのきっかけは。  幼少期に父が倒産。夜逃げ、離婚。少年時代はどうしようもない不良でした。けんか三昧で不満を爆発させていました。一方ではこんな自分から立ち直らなければとも。そんな時偶然見つけた美容室で、とてもかわいがっていただいて。やがて父が余命半年のがんと宣告され亡くなり、母は交通事故で、障害者1級になってしまいました。  これがきっかけで、五体満足に生かされていることに気づき、本気に生きようと思いました。
―美容師の仕事が好きだったのですか。
 仕事に自分を合わせてきました。自分にあった仕事がないからと、就職をしない人もいますが、好きとか嫌いとかそういう考え方はしたことがありません。  自分の荒れた手を見ると頑張ってきたんだなと思いますよ。昔は薬剤も今より、悪かったし、手がバリバリって音を立てていたこともありました。  女の人は、仕事はそこそこで普通の生活を望みますが、仕事第一でやってきましたから…家庭は犠牲になっています。
―今は社長業に専念ですか。
 はい。規模が大きくなってくると経営者としてのあり方も違ってきます。元気な企業に研修に行ったり、経営の勉強会に出席したり、海外からのヒントも得ています。  今私があるのは学歴がないからかもしれません。スタートの頃は負けたくないという気持ちばかりでしたが、今はわからないことは素直に聞く。またあきらめない執念深さですかね。

■ お客様のありがとうが大事 ■

―今目標にしていることは。
 16歳の頃月給6万円でした。昼は仕事して、夜は勉強と練習。休みは少なく、待遇も恵まれていない美容師の地位を向上させて、皆があこがれる職業にしたいのです。社会保険など福利厚生を完備、平均年収をあげる。  そのためにはたくさんのお客様に来ていただく。その方法をいつも考えています。  お客様の立場に立てば、毎月白髪を染めるのに5〜6000円かかるんでは高いと思いますよね。じゃあ、リタッチを2000円位でやろうとか。  ここで働くスタッフには3年後には自分の店舗を持てといっているんです。自分の未来を描いて仕事をして欲しいです。「やる気を持たせ、やり方を教えて、やる場所を作る」これが私の使命です。
―座右の銘は。
  「徳は孤ならず、必ず隣にあり(論語)」です。経営者として、孤独を感じることがあるかもしれないけれど、必ずそばに応援者がいる、ということです。一緒に頑張っている皆と共に「美容室日本一」を実現していきたいです。
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 トゥルースとは「真実」。うそのない経営をしたいという。本物でありたいという願いがこめられた店名である。お客様に「ありがとう」といわれるようにスタッフの教育にお金と時間を使う。  設立からおよそ15年。鎌ケ谷に本社を移し、新たな挑戦が始まった。地下はアシスタントのための個室寮。1階はグランドトゥルースの美容室。2階は技術や接客を学ぶ研修センター、3階は本社機能、ミーティング室とスタッフの成長をバックアップする設備を整えている。  今やのれん分けしたフランチャイズオーナーも4人。天野さんの夢は続く。人の役にたつという意味も今はわかるようになりましたと。まだまだ42歳。これからの成長が楽しみな人である。