Cityかまがや103号  鎌ケ谷の自然を訪ねて 102

「貝柄山公園から捕込、郷土資料館へ…」 写真と文 秋山秀一

 7月中旬、晴れた暑い日の午後2時、東武鎌ケ谷駅改札口。集まったのは東京から2人、鎌ケ谷在住の2人、それに、ぼくの計5人。前回は3人、今回は5人で鎌ケ谷の自然を訪ねて歩くことに…。
  「鎌ケ谷に20数年住んでるけど、何にも知らないんですよ」  と、今回初参加のMさん。  もう1人、東京からやってきたEさんも初参加。それに、前回も一緒に歩いた、HさんとFさん。
 まずは、御主人にご挨拶のつもりで鎌ケ谷書店に寄ると、 「あっ、先生…、この暑い中歩いてるんだ」  知り合いのM氏に、バッタリ。 「祭りの相談してたんですよ」  初めて鎌ケ谷を一緒に歩く2人に、カラフルなマンホールを見てもらってから、貝柄山公園へ。  公園のそばにあったマンホールに書かれた文字を見て、Mさん、 「これ、Fです。あっちはRでしたね。何の意味だったんだろう」  と、鋭い観察。

 貝柄山公園の池に、噴水が3つ、勢いよく水を噴き上げている。  林の中を、気持のよい風が吹き抜けていく。 「アメンボウがいるね」  水流の音を聞きながら、流れに沿って東出口の方へ歩いていく。  方形に囲まれた石の枠の中から、きれいな水が流れ出ている。 「気持ちいいですよ。冷たくて、手がしびれるほどです」  と、水に手を突っ込んだMさん。 「あー、これは気持ちいい」 「冷たいですね」 「身体全体が涼しくなるね」  と、それぞれ、冷たい水を体感 して、一言、心地よい感想を。

池の辺に移動して、噴水を見る。 逆光気味に、噴水の写真を撮る。 太陽の光が正面から当たって、水に反射する。夏の暑い日の噴水は、いいもんである。  風で噴水がほんの少し揺れ、水煙が漂っているのが分かる。 「虹が出るかな〜。虹を見るには 太陽はどっちに…」  と、Hさんがいった。 で、考えて…、 「太陽を背にするようにして…」  と、答えた。  イグアスの滝を見た時、何度も虹を見たが、その時、虹のバックに見えた岩肌に、太陽の光が当たっていたことを思い出したのだ。  いつの間にか、Hさんの姿が消えていた…?。  戻ってきて、一言。 「虹がよく見えたよ。太陽を背中にして見たら、噴水のところに」  エッ、そうっ、てなもんで、皆、池をぐるっと回って、移動する。 「ほんと、ワ―、きれい」 「しゃがんで見ると、もっとよく見えますよ」  ほんのちょっと位置を変えたただけで、見え方がいろいろに変わる。大の大人が、噴水に架かる虹のことで、大はしゃぎ。こんなにも楽しむことができるなんて…。  皆が虹を楽しんで、10分ほどすると、空一面にどんよりと雲が…。 「3時頃が良かったね」  と、Hさん。タイミング良し。
  次に、国史跡の下総小金中野牧跡、捕込に向かい、I氏と合流。 「牧は江戸幕府直轄の牧場で、今の鎌ケ谷の市域の3分の1が牧の範囲だったんです」 「年に1回、3歳馬を捕えて…」  資料を見ながら、専門家I氏の説明を聞く。皆さん、大感激。

 その後、鎌ケ谷市郷土資料館まで歩く。 「ここにあるのは、すべて、本物です。鎌ケ谷には弥生時代の遺跡がないんです。縄文の後…、あっちの展示に行くと、江戸時代になっちゃうんです」  展示品を見ながら、鎌ケ谷の歴史について、Iさんの話を聞いた。 「今日は、何か、とっても得した気持ちになりましたね」  との、うれしい感想も…。  歩いた後、市内で一杯。これも良かった。  (旅行作家、大学教授、旅楽舎代表)