Cityかまがや106号インタビュー 鎌ケ谷市梨業組合・組合長 石井君夫さん

生涯現役!働くことしか能がなくてねえ

■ 農家にうまれて ■
―ご家族は。  
 妻と子ども夫婦と孫3人です。息子も農業を継いでくれていますので、80%は息子に任せています。私も朝は5時おきで仕事したりしますが、いろんな役があるので、半分くらいしか働いていませんね。
―鎌ケ谷の農家は比較的後継者不足はないと聞きますが。
 農家も高齢化しており、60歳以上が30%、70歳以上の人が30%です。その中ではっきり後継者がいると答えているのは30%です。鎌ケ谷はまだまだ良いほうで、白井や印西は大変そうです。
―梨は庭木や街路樹にむいていないのですか。
 駄目でしょうね。梨は病虫害に弱いんですよ。だから消毒も多い。剪定をきちんとしないと実はならないし、近くにビャクシン類があると赤星病になってしまいます。
―梨のほかに何を作っていますか。

 梨と野菜を150アールずつ、野菜は主に大根を作って市場出荷しています。
―鎌ケ谷の野菜の中で大根の生産量は一番多いんですよね。
 昔から大根作りが盛んでした。梨は千葉県では1位が市川で、220軒。2位が鎌ケ谷で180軒。3位が白井で160軒。でも面積では市川、白井、鎌ケ谷の順です。
■ スパークリングワイン ■
―今年は桜も早く咲きましたから梨も早いでしょうね。
 天候に左右されますが、全体的に早そうですね。天気が良ければおいしい梨になります。お盆目指して幸水が出来その後豊水、新高、かおりと続きます。最近は千葉県の推奨品種として、「あきづき」が作られています。組合でもPRイベントをイオンで開催していますが、毎年あっという間に売り切れてしまいます。  幸水は大体直売所で売り切ってしまうことが多いし、市場出荷もあるので、生産した梨が売れ残るってことはないですね。
―梨の加工品も出回っていますが。
 お菓子屋さんがワインケーキやサブレなど作ってくれてますね。  梨はシャキシャキの食感を楽しむ果物で、甘すぎてもいけない。香りや味が薄いので、加工がなかなか難しいです。  昨年は商工会の協力も得て新たに豊水を使って「スパークリングワイン」を6000本限定で作りました。10月に販売して、12月に完売でした。今年は少し量を増やそうと思っています。幸水から作った従来のワイン「梨のささやき」とともに鎌ケ谷の特産品として、愛されるものになればいいなと期待しております。
―ボランティアで梨園の作業を手伝っている方たちがいると聞いていますが。
 高齢化で人手不足もあり、市農業振興課で、毎年3月、60歳以上の方のボランティア募集をして下さっています。2年間ですが、月1回農業事務所の講師から、受粉や摘果など梨の知識を学び、実際の作業を手伝っていただいています。  おかげ様で、梨への理解を深めていただき、みなさんと交流できますので、喜んでおります。  2年間で卒業となりますが、梨園との関係が続いている方もたくさんいらっしゃるようです。これはもう5年間続いている事業です。
 かぼちゃの会 
―子どもの頃のお祭りはどんな感じでしたか。
 地元に初富豊作稲荷神社がありますが、秋祭りには芝居が来たり、相撲があったり、出店がいっぱい出ていました。  明治開墾時代の苦労をしのんで、夢を持って進んで欲しい、ということを後世に伝えていこうと、故大山義一さんたちが作った「かぼちゃの会」があるんですよ。
―もしかして大きなかぼちゃ?
 そうです。ジャンボかぼちゃの種を配って作ってもらって、目方と形を競うんです。会員は20数名います。年1回ですが集まって1等には浦安のホテル宿泊券が当たるとか愉しい会が出来ています。  明治の開墾時代を思うと今は本当に幸せな時代です。

ぷろふぃーる 石井君雄(いしい・きみお)。 昭和22年鎌ケ谷市初富生まれ。鎌ケ谷小・鎌ケ谷中学校を経て千葉東高校卒。趣味は30数年やってきた詩吟。鎌ケ谷市民生委員・児童委員、農業委員、選挙管理委員会委員などの役職多数。
*    *   *  初富で梨園を経営する石井さんの気さくで元気な笑顔に迎えられて、ついつい長居をしてしまった。 鎌ケ谷市梨業組合は「JAとうかつ中央」に所属していて、松戸の経済センターに事務局がある。薬、肥料、箱などを共同購入したり、これからの時代にあった生産、販売等経営のあり方等も模索する。  梨業組合の組合長になって2期目、5年目を迎える。  市川の梨街道の様なものや道の駅などが鎌ケ谷にも欲しいですねというと、「幹線道路があれば、出来るでしょう」なんて簡単におっしゃる。思えばかなう?そう、実現させてしまいそうな人である。