Cityかまがや106号 連載エッセイ 59 気まぐれティータイム 

「美輪様 」          江上真悟(俳優) http://ameblo.jp/egamax/  

毎春、ル テアトル銀座では美輪明宏さん演出・主演による舞台が上演されていますが、そのシリーズ第一弾は一九九三年東京芸術劇場での「黒蜥蜴」でした。その二〇年前のチラシを見てみると、美輪さん以外の出演者は僕ひとりとなっています。亡くなった人、役者を辞めた人、降ろされた人、去っていった人など……その人間模様は様々です。

今春の作品がその「黒蜥蜴」。例年の如く、連日カーテンコールではスタンディングオベーションと「ブラボー!」の歓声。昨年の紅白歌合戦効果もあってか、観客の盛り上がりはまた一段と増しているようです。美輪作品の上演がル テアトル銀座に移ったのが一〇年前の二〇〇三年からで、この時の作品も「黒蜥蜴」でした。そのル テアトル銀座が五月をもって閉館となります。東京千秋楽のカーテンコールでは色々な想いで舞台上にいることでしょう。(ちなみにこの原稿を書いている今は四月下旬で、東京公演の本番真っ只中です)今年の全国公演は名古屋→仙台→大阪→福岡→広島→相模大野→高知と回ります。全て終わるのは六月中旬。毎年のことですが、美輪組舞台が終わる頃は一年の半分が終わっています。さて来年はどこの劇場で?またパルコ劇場に戻るという噂もありますが……。  

そして秋にはもうひとつの話題!その美輪さんを描いた舞台が、野田秀樹さんの作・演出によって上演されます。チラシに載っている野田さんのコメントを抜粋すると「……今、地球上に生存する人間の中で、私が一番面白いと思う人は誰か?考えてみた。その答えがMIWAだった。……」現在生きている人の物語を舞台化するという試みは日本では初めてでしょう。どんな脚本になるのか想像がつかない分、今から楽しみです。  小劇場に出演していた僕に、美輪さんからお声をかけて頂いてカレコレ二七年!「美輪様のためなら、エンヤコラ!」(笑)