Cityかまがや107号

彫刻家 酒本雅行さん

命がけで「ぐんだり明王」を制作

 鎌ケ谷市内にいくつかの彫刻像を残している酒本雅行さんは、現在住居を鎌ケ谷から逆井に移し、最近は仏師として、多くの仏像制作を手がけている。

 松戸市松戸新田(みのり台駅徒歩10分)にある真言宗智山派「證誠院」大野智弘住職の依頼を受け、昨年秋軍荼利明王像を完成させた。京都の寺などを見てまわり3年がかりで、精魂こめて彫り上げたもので、高さ15m最大直径85pのケヤキで作られており、頭からは黒赤色の火炎が立ち上り、目をかっと見開いた憤怒の形相。昨年12月2日一般公開され、今は新しくそのために建てられた護摩堂の中に安置されている。

 毎月8のつく8、1828日にはお堂で護摩が焚かれ祈祷が行われる。訪れた6月28日も酒本さんご夫婦のほか10数人が祈祷に訪れ、祈りをささげた。

 なお證誠院の門には仁王像が2体安置されている。これも中国で荒彫りされたあと、酒本さんが彫り上げたもの。私たちが手を触れられるような位置に置かれている仏像も珍しい。住職の懐の深さが感じられる。

―軍荼利明王とは―

 密教の五大明王の一つ。宝生如来の権化とされる明王で体に蛇が巻きついており、煩悩や種々の障害を取り除いてくれると言われている。

 

▲護摩堂の前で奥様となお酒本さんは取材1ヵ月後の2013年7月30日すい臓がんのため、逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。