Cityかまがや109号 連載エッセイ62  気まぐれティータイム

「去年のこと」     江上真悟 (俳優) http://ameblo.jp/egamax/

 この原稿を書いている今は一月下旬です。毎年一年が終わると、その一年間の出来事を手帳からピックアップしてノートに記録しています。一年を一ページとして、その記録ノートは既に何十ページにもなっていますね。後から見返した時に、色々便利な事もありますよ。  去年も様々な事がありましたが、その中には忘れられない出来事も……。

タクシー運転手のHさんとは長年親しくしていました。時には僕のお抱えタクシーの役目も……。鎌ケ谷まで運んでくれた事もありました。
不動産屋の社長は大学の先輩でした。よく道で会っては「しんごちゃん!」と声を掛けてくれました。色々とお世話になった人です。
スナックのマスターKは隣りのマンションに住んでいて、僕を慕っていました。お酒が好きで、たまに朝まで飲んだりも…。
そのKと朝まで飲んでいたのは鉄板焼きのお店でした。そのママはとてもエネルギッシュで、ずっと僕への呼び名はドラマに出演していた時の役名でした。店のドアを開けると「吾郎ちゃん、いらっしゃい!」
ご夫婦で営んでいる洋食屋の奥さんは朗らかで温かく、僕を応援してくれていました。笑顔が素敵な方でした。  ごく身近にいて、親しくしていた人たち…。実は去年の秋から暮れにかけて、たて続けにお亡くなりになったのです。突然の人もいました。今でも信じられません。  お正月、墓参りも兼ねて鎌ケ谷へ帰りました。澄み切った青空の中、墓前で手を合わせる…。この人たちへの想いも込めて…。

 さてこの号が発行される三月からは舞台の稽古が始まります。美輪明宏演出・主演による「愛の讃歌」です。全国公演が終わる六月まで、また美輪さんの修道院に入ります(笑)。これは毎年の出来事ですが…。