CItyかまがや111号 寄稿

ネパールの教育状況と中途退学者    ディヌ バズラチャルヤ

 教育は国民国家の経済的、社会的、政治制度を開発するための鍵であり、社会の発展に必要な知識を伝え、社会の近代化にとって最も重要な要因のひとつである(黒田著.2005)。
 UNICEFでは「教育は幼児期が最も適切な時期であり、貧困の悪循環を断ち切るための最も重要な要因の一つである」と述べる。ユネスコ統計研究所は、約61万人の子どもたちが小学校に入学していないと述べ、そのうちの半分以上は女子であり、それら子どもたちのほぼ四分の三は、サブサハラアフリカ地域と南アジアに住む。ネパールにも、学校に在籍していない小学校の年齢の子どもが多数存在する。その形態は「中途退学者」である。

 現在私は、「ネパールの小学校の年齢の子どもの中退率の増加の主な要因を把握しそれを分析する」目的で研究を行っています。先進国である日本では、生きる、食べると同じく学校へ行き、教育を受けることも当たり前だと思う子どもや若者が多い。確かに、これは人権でもある。しかし、途上国であるネパールのような国では、このような当たり前の人権を①受けられていない子どもたちと、②学校に登校しているけど色々な原因で学校を卒業せずに、学校を辞めてしまう子どもたち、つまり「中途退学する子ども」が多く存在し、現在国家の主な問題となっている。

 中途退学の理由は「貧困」と「人口の増加」で、具体的に言うと、学校内の多数の原因、学校外の家庭の問題、社会的な価値観、政府の経済と制度などである。ネパールの貧しい家庭の親の立場から見ると、子どもの教育への投資と家族の日常生活費の中からどれか一つを選ばざるをえない状況が最も多く、教育を選ばないのは普通。このため、現在ネパールでは、中途退学者へ教育を提供するため更に中退を予防するために、多くのNGO、INGOと政府機関が継続的に努力を行っているがなかなか望んでいた結果は表れない状態です。したがって、私の研究の結果は、これらの活用のために有益であろうと考え頑張っています。

 皆さんの疑問やご意見をお聞きしたいと思います。宜しくお願いします。 (御茶ノ水大学大学院 博士課程人間発達科学専攻在学中)