Cityかまがや112号 寄稿

 訪問した公立学校と中途退学が 近づく児童たち          ディヌ バズラチャルヤ
  私は9月14日~10月16日の間、研究調査のためネパールの農村地域の公立・私立学校を訪ねました。そのうちネパールのカブレパランチョク市にある公立学校で見た児童たちの状況を、日本の皆様にも伝えたいと思います。

 カトマンズから約30キロ離れたこの学校で、調査の初日1-5年生は2割しか出席していなかった。その原因は前日の大雨で、激しい土砂崩れと川の流れのためであった。
 本学校の初等科の就学と卒業率のデータを比較したところ、中途退学する児童たちが多かった。初等科1年に就学した総児童数の4割が退学した状況でした。その原因を教員と校長にした質問調査からまとめると、学校に着く最後の3キロ程の道は非常に危険で、ほぼ毎日の土砂崩れと川も渡らなきゃいけない道が退学の主な原因だった。多くの子どもたちが雨と冬の時期学校へ行けない。それで、長期間休み、最終的に退学するケースが多かった。それ以外にも経済的な要因、仕事のための転居で中退する場合が多かった。

 学校の雰囲気は、外見はやや普通でしたが教室に入ると想像もできない程でした。各教室にベンチ2-3個しかない。黒板も割れたものを使用している状況でした。教員がいず自習しているクラスも見られました。また、衛生面も非常に悪く、幼い子どもたちの健康のため非常に良くなかった。驚いたことは午前中出席していた子どもたちは、昼ごはんのため家に帰ったまま学校へ戻ってこない子どもが多かった。学校では仕方ないという。また、教員の欠席も多くみられ、その理由は子どもと同様でした。
 インフラの未発展と学校の整備不足のため学校を辞めざる得ない子どもの姿が多くみられました。
 
 一般的に自分の子どもたちの命を救うため学校を中退させるような決断は妥当であると考え、この状況を長く続ければ、残りの児童たちも中途退学するしかない。日本からのお土産を喜んだ児童たちの笑顔を見て彼らに何かしてあげたい気持ちがもっと強くなりました。それで、次回また訪問することを約束しました。 (御茶ノ水大学大学院 博士課程人間発達科学専攻在学中)