季刊タウン情報誌 Cityかまがや116号

鎌ケ谷の自然を訪ねて115  コミュニティバス、「ききょう西線」に乗る… 写真と文 秋山秀一  

 鎌ケ谷市内を走るコミュニティバス「ききょう号」は、4つのルートを走っている。東線、東線2、南線、西線、この4路線だ。  前回、東線に1人で乗り、その時のことを書いた。   その時、「こりゃ、他の路線にも乗ってみなくっちゃ。それも、1人ではなく…」と思った。  ということで、ルートを検討して、今回は、ききょう西線に乗ることに…。

 ききょう西線は第5便まである。その第2便が、東武鎌ケ谷駅を午前10時37分に出発する。  駅前で、これに乗るために東京からやってきたHさんと、合流。  まずは、ルートの確認。  中部小学校、グリーンハイツ、中沢谷地川、ファイターズタウン、貝柄山公園を通って、鎌ケ谷駅に戻った後、北初富駅、くぬぎ山交差点、梨花苑、くぬぎ山コミュニティセンタ ー、西部小学校、新鎌ケ谷駅、そして、鎌ケ谷市役所まで。その間、約50分。楽しみなルートである。
 百円玉を1枚、料金箱に入れて、小型のマイクロバスに乗る。  乗客は、他に女性が1人乗って、計3人。  出発すると、次の停留所名「中部小学校入り口」「鎌ケ谷高校」などが、録音された音声で車内に流れる。それを聞いて、降りる人は、座席のそばについているブザーを押して運転手に知らせる。南部公民館入り口を過ぎたところで、「次はアーチェリー弓道場です」と、運転手さんが言った。ここは、元、市民プールだったところである。

 南部小学校を過ぎたところで、ききょう号は、ぐるりと回って、林の中の狭い道を進んでいく。東京からやってきたHさんは、こういう道に、感激する。梨畑、農家もある。  出発して、約5分。下っていくと、グリーンハイツ。 「鎌ケ谷駅までお願いします」  そう言って、2人の年配の女性が乗ってきた。日ごろよく利用しているようだ。 
 小さな川を渡る。  Hさん、スマートフォンを出して、地図検索。画面に出た地図で小さな川を確認。その水路を上流側へたどっていく。そして、 「この川、囃子水から流れてくるみたい」  と、言った。
 それを聞いて、アレッ。ウン、なんか…。ちょっと、気になることが…。で、家に戻ってから、この《Cityかまがや》のバックナンバーを取り出して開いてみた。  あった。そう、この「鎌ケ谷の自然を訪ねて」の第1回目(1987年4月)で、囃子水について書いていたのだ。
 その最後のところに、 「この水が、鎌ケ谷高校の西を通って、鎌ケ谷グリーンハイツへとつづく」  と、書いてあったじゃないか。  30年ほども前のことだ。

 次の停留所名は、中沢谷地川。名前を聞いただけで、この辺りの自然の地形の状況が、よくわかる。こういうの、いいな~、と、思う。  以前、この近くの里山の麓を流れる清水の辺には、ホタルがたくさん出た。  ファイターズタウンの前を通って、坂を上るように進んでいくと、第四中学校。  梨畑の間の小道、これも、いい。
 貝柄山公園入口で、男の子を連れたお母さんが乗ってきた。  市内の南西部を回ってきて、鎌ケ谷駅に寄って、今度は、市内の北西へ向かう。 「お世話になります」  と言って、乗ってく人もいる。 「○○さん脳梗塞で倒れたらしいよ」  運転手さんと乗客との、そんな会話が聞こえてくる。

 北初富駅を過ぎて、くぬぎ山交差点を左折。梨花苑で止まると、乗り口に、踏み台が出てくる。 「下に、丸太が置いてあった」  と、Hさんが言った。  ゆっくり乗ってくるおばあちゃん。これぞ、人にやさしい、コミュニティバス。何となくいい気持になって、市役所の停留所でバスを降りた。 (旅行作家・大学教授・旅楽舎代表)
▲写真①鎌ケ谷駅前から、ききょう西線に乗る ▲写真②ききょう号車内で、路線図を見ながら
▲写真③くぬぎ山交差点を行く