Cityかまがや118号 連載エッセイ71   気まぐれティータイム

「無題」            江上真悟(俳優) http://ameblo.jp/egamax/  

 この原稿を書いている現在は、7年ぶりの上演となる「毛皮のマリー」(演出・主演/美輪明宏)の本番中です。既に新国立劇場での公演を終え、次はパルコ劇場、その後は仙台→福岡→名古屋→浜松→神奈川→大阪→郡山→新潟と全国公演が続きます。詩人の役で肉体を披露しています。この作品での役作りは肉体作り!(笑)一日おきのジム通いにトレーナーがひと言「江上さん、やり過ぎ!」毎年の事ですが、美輪組舞台の全国公演が終わる頃には一年の半分が終わっています。それがもう23年。この世界に入ってからは37年。役者を志す若者たちに、最近こんな事を言っています。「続けてきたんじゃないよ。辞めなかっただけさ」。

 先日、文学座同期のメンバーたちと何十年かぶりに再会し、酒を酌み交わしました。殆どの者がこの世界から離れていましたが、昔話に花が咲いたのは言うまでもありません。その中には香川県の高松で婚活支援の会社を立ち上げている者もいました。彼とは今後仲良くしておかないと…(笑)、呑み屋さんなどでたまに聞かれます。「どんな人がタイプなの?」僕曰く「尊敬ができて、ユーモアのセンスが合う人」でもそれ以前に、そこにいる自分が好きかどうかでしょうね。もっと広い意味でいえば「なにをやるにしても、そこにいる自分が好きかどうか……」そんな時って、頑張っても苦ではない。でも人生ってものは、「やりたい事」と「やらなきゃならない事」で成り立っていて、天秤にかけるとどうしても「やらなきゃならない事」の方に傾くようで……。まぁ、それが現実。この漢字がひっくり返ってくれたら実現になるのになぁ……。自身の人生をどう操縦していきましょうか……。
 最近一冊の本と出会いました。倉本聰さんのエッセイ「昭和からの遺言」(双葉社)現代の日本に向けて、倉本さんのメッセージが綴られています。是非ご一読を!